私たちの日本は大和王権から始まったんだって
現代ではすでに国としての形が定まっている日本ですが、それが整うまでには非常に長い歴史があります。日本列島に人が住み始めたのは何万年も前のことで、縄文時代や弥生時代など日本人であれば誰でも知っているようなことです。そして弥生時代には、すでに倭という統治形式があったと考えられています。
日本の国のルーツで比較的はっきりした記録を辿っていくと、紀元後3世紀の大和王権にまで遡ります。そこまで多くの記録が残っているわけではありませんが、いくつもの倭があったとされます。卑弥呼とセットで知られる邪馬台国がその倭国をまとめていた説があるという、そのような時代のことです。
邪馬台国の存在と同様に不明な部分も多いですが、大和王権は小国である倭からさらに統一した国家を形成したと考えられています。そして現代の奈良県に当たる盆地を中心に展開していました。数百年に及ぶ歴史があり、細かな形こそ変わりますが、大和王権でひとくくににすることができます。その中には大化の改新など歴史的にも有名ができごとが含まれます。
大和王権は日本の始まり
大和王権はその長い歴史でただ統治を続けるのではなく、大陸側も含めて幅広く攻め込み勢力を伸ばしました。そうして12世紀までには東北から九州までを統治下に置き、巨大な国となっています。北海道がそこに組み込まれるのはそれよりもずっと後のことですが、このような背景があるため、国としての形は大和王権が日本の始まりと言えるでしょう。
また大和王権の民族にはそのまま大和民族という呼び名があり、王権の進出とともに広い地域へと広がりました。地理的に他から入ってくる民族が少なかった上に、大和王権の勢力も強かったことから、大和民族はそのまま基盤となりました。日本の歴史上には平安時代の貴族や戦国の武将、幕末の志士など色々な背景を持った人物がいますが、そのほぼ全てにこの大和民族の血が流れています。つまり民族的に見ても、大和王権からの繋がりがあるというわけです。